不動産投資の教科書

「不動産投資」なんて「全部詐欺」と疑っている人のための不動産投資の教本

不動産投資なんて全部詐欺だと思っていると後悔するかもしれないと思った話

不動産投資で儲かるなんて、詐欺、ウソ、デタラメ、自分でやればと思っていると、儲からない不動産投資をコツコツやった人に負けるかも知れないって話

 

 

 

参考サイト(ブログ)

参考1:なぜ私は不動産投資に失敗したのか。手堅い物件だと思ったのに - マンション経営・投資のリスクとメリットなら【マンション経営大学】

2017.08.18(金)
なぜ私は不動産投資に失敗したのか。手堅い物件だと思ったのに

 


マンション投資のリスク
不動産投資は、価格の流動性が株式やFXよりも低いので、ミドルリスク・ミドルリターンの比較的手堅い投資と言われています。しかし不動産も賃貸の需要がなければ賃料収入を得ることはできません、また、物件の問題点を見逃していたせいで、大損をすることもあります。物件をよく見なかった、需要を見誤ったなど、不動産投資で失敗をしてしまった人の実例を見て、どうすれば失敗をしないかを学んでいきましょう。

失敗事例その1. 大学がまさかの移転をしてしまった
Chernivtsi National University, Residence of Bukovinian and Dalmatian Metropolitans, Chernivtsi, Ukraine.

投資家プロフィール

50代男性
購入したマンション約900万円
築年数30年の1K
投資家のKさんが購入をしたワンルームマンションは私立大学の近くにある物件。大学の近くにある物件は2階建てのアパートが多く、防犯性の高さが期待できるマンションは、やや駅から離れてはいるものの、女子学生を中心に入居が期待できるものでした。

関東地方だけれども、やや郊外にある大学だったので、賃料としては6万円程度の見込みで、利回りとしては約8%。築30年ほどのマンションとしては悪くなく、学生の一人暮らしと言う重要があれば安定して運営できるだろうということで購入しました。

最初の数年間は、思惑通りに空室を発生させることもなく、入居率はほぼ100%を保てていました。しかし、購入してから5年を過ぎたあたりで、なんと大学が移転を発表しました。大学も少子化による定員割れが目立ってきていたので、起死回生の策として学生から敬遠される傾向の有った、郊外のキャンパスの主な学部を都心へ移動させ、そのキャンパスには1学部のみを残す、という策を学校側がとったのです。

おかげでこの駅周辺に住んでいた学生も引っ越すことになり、期待できる新入生も翌年からわずかになってしまいました。もともと学校に近いと言うだけでマンションを買っていたので、駅への利便性がそれほど良くなかったKさんの物件は一気に入居者付けに苦労することになったのです。

また、3月ギリギリまで入居していたので、内覧可能になるのが4月からとなり、年度の切り替わりのタイミングでうまく客付けできなかったので、1年近く空室になるという事態も発生。その年の利回りは0%となりました。結局、売却することになったのですが、大学の移転によって、新たに欲しいという人も少なくなり、購入時の価格の3分の1程度でしか売れなかったそうです。

事例2. 競売物件に素人が安易に手を出した
Fotolia_112181260_Subscription_Monthly_M

投資家プロフィール

40代男性
購入したマンション約2000万円
築年数25年の2DK
アパートを1棟所有し、安定した経営をしていたIさん。アパートの次は都心のマンション投資に乗り出したいと考えましたが、普通に買うとかなり高く、実質利回りも5%行けば良いものばかりで、なかなか思うような物件に巡り合うことができませんでした。

そこでIさんが注目をしたのは競売物件競売物件とは、債務の返済が滞った人等の債権として裁判所が売りに出すものです。

今はネットでも専門で取り扱う情報サイトができるなど、かなり注目する人が増えましたが、2000年代前半は、まだ一般の人が簡単に情報を集められるものではありませんでした。

それでもIさんは本や知り合いの不動産会社に聞いて勉強し、2DKの繁華街近くのマンションを2000万円ほどで購入することに成功したのです。付近の同条件の相場が2800万円前後なので、かなり安い買い物をしたといえるでしょう。賃貸に出しても15万円は期待できるような物件でしたし、リフォームして転売をすることも考えられました。

しかし実際に購入し、中をよく見ると返済が滞った人が住んでいただけに、残置物や溜め込んだゴミが山のようになっていて惨憺たる有様。部屋の内装は完全に使い物にならない状態で、壁紙の交換や床の貼り替えといった美観に関する部分はもちろんのこと、トイレ風呂などにも垢やサビが目立ち、人に貸そうというのならばこれらも取り替えないと使い物にならない状態でした。

なにか事故や事件があったわけではないので、心理的瑕疵物件とまではいきませんが、心情的にはそれに近い状態だったそうです。結局強制執行を行い、残置物の処分をした上で内装を完全に取り替え設備面のリフォームまでしたところで500万円以上かかってしまいました。前の所有者がそれまで滞納していた管理費等をも有り、それを支払ったことで競売で安く物件を買った意味はなくなり、ただただ心理的な疲労感が募ったそうです。

リフォーム後、管理をするのも嫌になり、そのまま売り払ってしまったようですが、管理費や税金、仲介手数料等を無駄に支払い時間も費やしただけで、高い勉強代になってしまいました。

事例3. 利回りだけをみて郊外で中古のワンルームマンションを購入した
cost cut

投資家プロフィール

30代男性
購入したマンション約800万円
築年数30年ワンルームマンション
Cさんは、購入費用の低さと利回りから、東京の郊外に中古のワンルームマンションを購入しました。マンションの購入価格は、800万円。5万円の家賃を想定していたので、単純計算で表面利回りは7.5%です。

入居者もすぐにみつかり、問題なく家賃収入を得られていましたが、契約更新のタイミングで入居者は退去してしまいました。そこからが想定外でした。もともと築年数も古く、駅から15分ほどのところにあった物件だったこともあり、入居者がなかなか見つからないのです。

途中で家賃を4万円まで下げ、やっとのことで入居者を見つけたものの、空室期間が4ヶ月空いてしまいました。結局、当初想定していた7.5%という利回りも、その年は4%まで下がってしまいました。さらに家賃を下げたことによって、毎月の手出しが増えてしまいました。

一時は売却も検討しましたが、築年数も古く、駅からも少し離れているため、買い手がつかなかったそうです。利回りだけをみて購入したものの、そもそも入居者がいなければ利回りは0になってしまします。Cさんは、最初の利回りだけを見て購入したことを後悔しているそうです。

どうしたら不動産投資の失敗を防げたのか
その1. 一つの大学や企業に依存した賃貸物件経営はやめる
少子化のこの時代、いつ大学が撤退するかわかりません。特に地方では顕著です。また企業の大工場があるから、そこで働く人の需要を見込んでと賃貸経営をおこなうのも危険です。たったひとつの大学や企業による需要を見込んでアパートやマンションを買うのではなく、交通の便が良い場所など、環境面や生活面で一人暮らし用の住まいの需要がなくならない物件を選ぶようにしましょう。

その2. 競売物件は内覧ができないというリスクが高い
競売物件は、普通の物件と違い内覧などができない、売り主が瑕疵担保責任を負わない、入居者は自分で退去をさせなければいけないなどのリスクを持っています。もちろん相場より格安で買えることは大きな魅力ですが、不動産投資の初心者には色々とハードルが高いともいます。安全確実に不動産投資をしていきたいのであれば、競売物件には手を出さないほうが無難です。

その3. 高利回りや目先の収益に惑わされないようにする
周辺の家賃と比べて高い家賃が設定されているのであれば、次の入居者の入れ替わり等で、家賃が下がる事は分かるはずですが、やっと見つけた高利回り物件だったりすると数字に惑わされて購入する方もいます。「木を見て森を見ず」と言うことわざの通り、周辺の家賃相場はもちろん、物件の築年数やグレードを良く見ずに、高利回りだと言う理由だけで購入すると不動産投資に失敗します。家賃収入を安定して確実に得たいのであれば、利回りで判断するのではなく家賃が相場に合った適正価格であるかどうかと言った部分や物件が家賃に見合ったグレードか等を見極める必要があります。

合わせて読みたい不動産投資のリスク記事
【不動産投資のリスク】オーナーに襲いかかる7大リスクとは

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参考2:日本のサラリーマンが知るべき「持ち家貧乏」と不動産投資の甘い罠=俣野成敏 | マネーボイス

日本のサラリーマンが知るべき「持ち家貧乏」と不動産投資の甘い罠=俣野成敏
2017年5月16日 ニュース

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日本人にとって一番身近な実物資産といえば「マイホーム」。しかし最近では、超低金利や日銀のマイナス金利政策などの影響で、インカムゲイン(家賃収入)を狙った「不動産投資」が俄然注目を集めるようになっています。

果たして今後、日本のサラリーマンが資産を形成するには、マイホームを買うべきなのか?不動産投資をすべきなのか?けれども、もう今から不動産投資を始めても遅い可能性だってありますよね。いったい何が正解なのでしょうか?

そこで今回、次回と2週に渡って「国内不動産」特集をお送りします。不動産投資のスペシャリストで、株式会社トライブホールディングス代表取締役の大山一也(おおやまかずや)さんに、最新のマイホーム事情から今後の不動産業界の動向、成功する投資法まで、じっくりとお話を伺いました。(俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編)

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
大学卒業後、シチズン時計入社。リストラと同時に公募の社内ベンチャー制度で一念発起。31歳でアウトレット流通を社内起業、年商14億円企業に。33歳でグループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。著書に『プロフェッショナルサラリーマン』『一流の人はなぜそこまで、◯◯にこだわるのか?』などベストセラー多数、累計34万部超。2012年に独立後は、ビジネスオーナーや投資家として活動の傍ら、私塾『プロ研』を創設、マネースクール等を主宰する。『MONEY VOICE』のほか『リクナビNEXTジャーナル』等にも寄稿、メディア掲載多数。『まぐまぐ大賞2016』で1位(MONEY VOICE賞)を受賞。

※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2017年5月4日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した項目や後編(5月12日号)もすぐ読めます。

何が正解? 専門家が本音で教える人口減少時代の不動産投資術
不動産投資をする前に知っておきたい予備知識
まずは、不動産投資を行うにあたっての予備知識からお伝えします。知っている内容も多いかもしれませんが、人は投資をする段になると目の前のことに気を取られ、基本を忘れがちになるもの。今一度、確認しておくことにしましょう(以下、本文中について名前が出てこない限り同一話者、敬称略)。

【抑えておこう!不動産投資のメリット・デメリット】
俣野:それでは改めて、専門家の方から不動産投資のメリット・デメリットをご説明いただけますでしょうか?

大山:不動産投資とは、個人が資産形成を実現する上で有効な手段の1つです。私が考えている不動産投資の主なメリットとは、次の5つです。

本業が多忙でも兼業できる
将来にわたって安定的な収入を得られる
リスクが限定的である
自己資金を抑えながら大きな投資ができる
単なる投資にとどまらない相乗効果が見込める
簡単に説明しますと、(1)はすでにおわかりですね?不動産は、購入前こそ煩雑な手続きが必要ですが、購入後は運用面にそれほど手間はかかりませんし、それも基本的には管理業者に任せることが可能です。

(2)はインカムゲイン(家賃収入)による収益が見込めます。きちんと物件を選び、投資金に見合った収益の上がる物件に投資を行えば、家賃収入だけで暮らすことも不可能ではありません。

(3)は、衣食住は人間にとって生きていく上で必要不可欠です。よって他の投資商品に比べて不動産はリスクを低くすることができます。ただしそのためには、物件をよく選ぶ必要があります。

(4)はレバレッジ(借金)による投資が可能という意味です。これは不動産投資の大きな魅力の1つです。

(5)は、不動産事業主としての実績が信用となって、次の物件を購入する際にプラスに作用します。また、不動産を所有することによって節税にもなります(詳しくはメルマガVol.25「税金」などを参照)。

続いて、不動産投資におけるデメリットです。

空室リスク
物件の老朽化
金利の変動による返済額の増加
流動性が低い
(1)はすでにご承知だと思いますが、不動産投資は家賃収入がローン返済の原資となるため、空室はもっとも怖いことです。こうならないためには、一にも二にも物件選びをおろそかにしてはいけません。

(2)も資産価値の下落を意味しますので、まめなメンテナンスが欠かせません。質の低下が空室リスクにつながります。

(3)は変動金利にした場合、物価の上昇とともに金利が上がる可能性があります。固定金利にすれば避けることはできますが、それだともともとの設定金額が高くなります。

(4)はすぐに現金化できないというリスクです。

こうしたことを考慮し、投資を検討していく必要があります。

【実物資産としての不動産はどうか?】
俣野:以前、当メルマガではVol.46で「実物資産」特集を組みました。その際、すでにこの特集は予定しておりましたので、不動産については少ししか触れませんでした。大山さんは、実物資産としての不動産と、投資対象としての不動産の違いについてどう思われますか?当メルマガの読者の大半が「これから資産を形成していこう」という方ですので、そうなると、一番身近な実物資産といえばマイホームなのだと思いますが。

大山:これはあくまでも私個人の意見になるかもしれませんが、現在、マイホームは余程の一等地でない限り、負の遺産となりつつあるように思います。

かつて、日本が高度成長に沸いていた頃は、誰もが「マイホームは正しい資産だ」と信じていました。当時は家や土地を持っているだけでどんどん資産価値が上がりましたから、無理もないことです。それが今では、特に遺産相続する際に、相続人にとって重い負担となる場合が多くなっています。遺産の査定額が現状の市場価格で算出されないからです。しかも、マイホームというのは買った瞬間から値段が下がり、物件も劣化していきます。

世間ではよくマイホームに関して「持つべきか、持たざるべきか」持家派vs.賃貸派の議論が話題になりますが、私でしたら賃貸を推しますね。なぜかと言うと、マイホームを買うためのお金を使って投資を行い、それで家賃が払えるキャッシュインがあればいいワケですから。しかも、賃貸ならいつでも新築に住み替えられるし、場所も移り変われます。マイホームは、あるだけでそこから動けなくなり、仕事や行動範囲が狭められます。

もし、4000万円の家を買うのであれば、そのお金でアパートを購入し、そこから上がる家賃収入の一部で部屋を借りて住んだほうがいいのではないでしょうか。もしくは、自分の物件の一室に自分で住んだり、そこで開業するという手もあります。マイホームは返済が終わっても建て替えが必要になるだけで、1円もキャッシュは生んでくれません。

「自分のものなら安心」「老後に住むところがないと困るから」「家賃を払うのと同じ額で家が持てる」など、マイホームを勧める謳い文句はいろいろありますが、日本の住宅は30年もすれば資産価値がゼロになります。マイホームを買ったのはいいけれど、歳を取って子供もみんな巣立って行き、配偶者に先立たれ、だだっ広い家に1人で住んでいる老人も郊外には多いと聞きます。今の世はすでに「所有する時代ではない」のです。

不動産投資の「真実」
マイホームが「正しい資産ではない」という、衝撃の事実。大ベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』のロバート・キヨサキ氏も「資産とは、自分のポケットにお金を入れてくれるもののことであり、ポケットからお金を奪うものはすべて負債だ」と述べています。まだまだ、大山さんの話は続きます。

 

【「年収が低い人でも不動産で稼げる」は本当か?】
俣野:収入が増えない昨今において、サラリーマンの間でも、不動産投資は特に注目を浴びている分野の1つなのではないでしょうか。今年は副業が解禁になるとはいえ、なかなか時間がない中で、もっとも取り組みやすい投資手段として不動産を検討する人が増えています。

そろそろ核心に入りたいと思いますが、「日本のサラリーマンは、不動産投資をするべきか否か?」その辺はどうお考えでしょうか?

大山:個人的な見解を述べるのであれば、「年収700万円未満の方は、不動産投資をするにはまだ早い」。これが私の意見です。なぜなら、国内でのスキームに則って申し上げると、節税の面からも借り入れの面からも、年収が700万円未満の方は、リスクに見合ったリターンが十分に得られるとは言い難いからです。

俣野:そうなんですね?確かに税金などは、「払ってる額が少ないということは、そもそも返ってくるものがない」ということではありますが。

大山:その通りです。元来、国内不動産の2大メリットと言えば「節税」と「レバレッジ」の2つです。しかし、700万円未満の方となると、この恩恵を享受しきれません。

もともと、不動産投資をするためには自分の貴重な財産である信用枠を使って借り入れを行い、多額の借金を背負うことになります。借り入れをすることによる心理的負担は相当なものです。それだけのことをするからには、それ以上の見返りが期待できるものに投資をすることが大切です。残念ながら不動産投資では、規定額以下の年収の方の場合、背負うもの以上に還ってくるものが少ないのです。

俣野:メディアでは、「年収400万円でもアパートを○棟持てる!」とか「これであなたも夢のサラリーマン大家になれる!」的なタイトルの特集記事を目にします。あれはどういったカラクリになっているのでしょうか?

大山:あれは雑誌を売りたいがための特集ではないでしょうか。もちろん、彼らがウソをついているということではないでしょうが、実際、当人をずっと付きっきりで追跡取材しているワケではありません。今は成功しているように見えても、将来はわからないということです。

俣野:少なくとも、買おうと思ったらあの年収でも購入はできる?

大山:いや、容易ではないと思います。

俣野:容易ではないけれど不可能ではないと。たとえば誰かの名義にするとか?

大山:共同名義というやり方もあるとは思いますが。金利が高くてもいいのであれば、膨らまそうと思えば膨らませることはできるかもしれません。けれど――

俣野:できたとしても物件価格の、いわゆる債務があるってことですよね。

大山:そうです、資産=負債です。大事なのは利益です。単に棟数だけ増やして、借金を雪だるま式に膨らませて何になりますか?それで「資産○億」とか言ったところで虚構でしかありません。

俣野:そこは警鐘を鳴らしておいたほうがいいということですね?

大山:はい。それはメディアのせいと言うよりは、もともと、そうでもして売りたい不動産業者がいるということです。普通に考えて、そんなことは今の日本の状況下で、なくはないにしても、本当に稀な例なのではないでしょうか。そんな一か八かに賭けるような行為はオススメできません。

 

【マイホームと投資用物件の購入は同じではない】
俣野:実は前号メルマガのVol.48「マネースクール1周年」の中で、業者にダマされて投資用不動産物件をマイホームローンで購入させられそうになった人がいて、当マネースクールが思いとどまらせた、という話を紹介しています。最近、サラリーマンに信用枠を使わせて、マイホームローンで投資用物件を買わせる手口が流行っているそうです。もちろん、契約をした本人はそのことを承知していますが、危険に対する認識度が低いと言わざるを得ません。

大山:知識のない方を食い物にしている、ひどい話ですね。マイホームであれば、普通に年収400万円のサラリーマンの方でも数千万円のマイホームを買えるので、混同してしまうのでしょうか。

そもそも、投資用物件とマイホームでは金利も全然違いますし、信用枠もまったくの別ものです。ですから家を買える信用枠と金利を、不動産投資に充ててはいけません。居住目的だからこその優遇金利だということです。

俣野:年収400万の人が、1億円は無理でも1000万、2000万円の投資用物件だったら購入は可能でしょうか?

大山:難しくはないと思います。ただし、買えはしますが、それでは十分な利回りを出せる可能性が少ない、ということです。「労多くして実少なし」というやつです。それなりの運用利回りを期待したいのであれば、私は「最低年収700万円以上」を推奨いたします。

俣野:年収700万円というのは源泉徴収ですから、前年度の年収が700万円以上であれば、「権利を得られる」という考え方で良いですね?もし、それ以下の年収の方で、「それでも不動産投資をしたい」という人がいた場合は、どういったアドバイスがありますでしょうか?

大山:そういう方が、どうしても不動産投資をなさりたいということであれば、「中古物件を狙う」といったことになるのではないでしょうか。

俣野:そうすると、やはりリスクが高まりますよね。

大山:誤解を恐れずにあえて申し上げますと、不動産投資を行う際に、もっとも効果的なのは「本業での収入を上げる」ことです。収入が少ない時に無理をしたり、買える範囲内で何とかしようとすると、同じ価格帯の競争相手が多かったり、十分な収入もなく借金が足かせとなり、かえって遠回りをすることになりかねません。投資のプロを目指すならともかく、不動産投資を副業と捉えた場合、結局のところ、本業に力を入れるのが一番の近道だということです。

俣野:今後、不動産投資を目指す方が、収入を上げること以外に、今のうちから考えておくべきこと、やっておいた方がいいことなどはありますか?

大山:貯金はなくてもいいですが、不要なキャッシング等をしないことですね。

俣野:カードローンや消費者金融、リボ払い、そういう履歴を残さないようにする、と。住宅ローンはあっても良いが、クレジットカードは延滞を起こさないようにする、ということですね。

大山:それは我々の条件と言うよりも、融資を出してくれる銀行の条件ですね。

不動産投資で成果を出すために必要な考え方
「メディアの扇動に惑わされてはいけない」という、大山さんのお話。私たちは「プロがそう言うのであれば大丈夫」と思いがちですが、相手は「不動産を販売することによって生活している」という事実を忘れてはいけません。

 

【年収を上げるには、段階を踏む必要がある】
俣野:御社は以後、もっと事業を拡大させていきたい、というお話でしたが、今後はより広い範囲にサービスを拡大するご予定、ということでしょうか?

大山:いや、我々はむしろ、もっと範囲を狭めていくつもりです。広げすぎて万一、アフターフォローなどに漏れが出てしまってはいけませんから。

幅広い顧客層をターゲットにするためには、それだけのフォロー体制が必要です。残念ながら、今の弊社にそこまでの力はありません。通常、車でも日用品でも、幅広い層を対象とした商品を提供しているのは、たいてい大企業です。彼らにはそれだけの余力があるということです。

ですから投資をする際にオススメなのが、まずはご自身の年収向けのサービスに特化した商売をしているところへ行き、そこで経験を蓄積することです。最初は不動産よりも、もっと少額で始められる投資の方が良いと思います。

たとえば年収400万円の人が、いきなり1000万円を狙っても失敗することが多いのは、それまでの蓄積がないからです。そもそも年収400万円を600万円に上げる方法を知らないのに、突然1000万円にできるでしょうか?人は必ず段階を踏む必要があります。400→600→800→1000というようにです。

確かに、中にはそれをしなくても、急にできるようになる人もいます。けれどそれは、その人がその分野において、何かしらの才能を持っているからです。

俣野:学ばなくても生来、備わっている能力のことを才能と言います。どんな人も何かしらの才能を持っていて、その才能に努力が加われば、その人はその分野においての天才になれます。大山さんが習ったこともないのに、いきなり営業で天性の才能を発揮したように、です。

大山:ありがとうございます(笑)。多くの人が年収を上げられないのは、能力がないのではなく、上げ方を知らないだけだと思います。ですから、たとえ今は不動産投資ができる年収に達していない方であっても、この特集をお読みいただき、ぜひその世界を目指していただきたいと思います。

俣野:これから「不動産投資を目指そうかどうか?」とお考え中の読者に代わってお尋ねしますが、今後の日本は少子高齢化が進んでいきますよね?このままでいくと、不動産を買って運用していこうにも、人が少なくなって不動産物件自体が要らなくなる時代がくるのではないでしょうか?

大山:国内需給だけで考えるのであれば、確実にそうなります。ただ幸いなことに、現在は訪日客が増えており、今後も増加すると見られています。では、それに対して受け入れ態勢が整っているのかといえば、実質、ホテルは足りていません。ですからこれからの「箱もの」は、アパートというよりホテル代わりとしての用途の方が増えていくのではないでしょうか。

そうなれば、当然そこには法律も関わってきますし、「新しい分野の需要にきちんと対応できる業者なのかどうか?」ということになってくると思います。目下、民泊のAirbnb(エアービーアンドビー)などが世間を騒がせているのがまさにそうですが、一時的なブームに乗って小銭を稼ごう、という生半可な気持ちでは難しいですよね。

もし、「どこかの不動産会社とパートナーシップを組んで、不動産投資をしていきたい」とお考えの方がいらしたら、今後の市場の流れや需要の変化までを見通した上で、事業戦略を立てている業者とであれば、比較的安心して組めるのではないかと個人的には思います。今の不動産バブルがどうなるのかと言ったら、おそらくどこかで弾けるでしょうね。それは仕方がないことです。

 

【パートナー選びの鍵は「出口戦略」】
俣野:それではここから、不動産投資を行うための具体的な方法をお聞きしていきたいと思います。まず、一番大事なパートナー選びのコツからお教えいただけますか?良い業者も悪い業者も、どちらも顧客の利益になることを話すので、多くの人はどれが本当なのかが見極められません。専門家から見て「こういうのはNG」とかありますか?

大山:出口戦略を明確にできない業者はやめたほうがいいですね。出口戦略とは、不動産投資で言うなら「物件を売却して、最終的にどれくらい利益が出せるのか?」ということです。計画をきちんと提示できた上で、それに対してどこまで効力があるものを約束できるかどうか、だと思います。

俣野:出口戦略とその根拠が明確かどうか、ということですね?読者の方の中には、おそらく出口戦略と言ってもわからない方が多いと思います。そういう人でも「この会社は、きちんと出口戦略を描いているな」とわかる方法はあるのでしょうか?

大山:手っとり早い方法は、業者に対して「物件を5~7年で売却することも検討しています。御社でお願いした場合は、どのような手段をお持ちでしょうか?」と聞いてみることです。そこでこちらが納得できる答えや資料などを提示できるようであれば、割と信用できる業者なのではないでしょうか。私の経験から言うと、創業5年未満のところは、あまりオススメしません。

俣野:自分でしっかり確認し、選ぶことが大切、ということですね。

大山:それから、自分たちが販売する物件に対して、どれだけ責任が取れる体制を構築しているか、というのも大きなポイントになります。これがマイホームだと、買った後は基本的に自分で住むだけですが、賃貸で回すとなった場合、万一「物件を売るだけの会社」から買ってしまうと後が大変です。投資用物件は買った後の対応のほうが大事ですから。

賃貸業者と契約する際なども、リフォームやリノベーションができる体制のある業者なのかどうかを必ず事前にチェックするようにしてください。業者からしてみれば、物件の価値が落ちた時に、リノベーションをしても入居者が付くかどうかがわからないし、自分たちがやっていない限り、親切に教えてくれるワケではありません。「物件を買ったり、賃貸を委託していれば、契約後も親身になって対応してくれるだろう」と単純に思わないことです。

後々のことまで考えて最初に業者を選んでおかないと、問題が起こった時にいちいち自分で業者を探さないといけない羽目になりますから注意が必要です。

俣野:トータルサポートができるかどうかが、業者を選ぶ際のポイントの1つということですね。

「長期保有で得をする」は間違い?業者が言わない不動産投資の成功法則
大山:投資家の方には、「物件を5~7年で売却することも検討している」と不動産会社に言うだけでなく、ぜひそれを実際に行っていただきたいと思っています。要は「不動産を持ち続けるというイメージを捨てて欲しい」のです――
(続きはご購読ください。初月無料です<前編残約1万文字/後編全文約2万文字>)

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【Vol.49】今から不動産って間に合うの?(上)目次
〔1〕イントロ:
「才能を発揮する方法とは自分を信じること」

〔2〕本文:
「今から不動産って間に合うの?」(上)
~人口減少時代の不動産投資とは~

1. 不動産業界を取り巻く現状
◎自分の強みをもとに起業する
◎不動産業界は意外にローカル

2. 不動産を通じて「世の中に貢献する」
◎不動産業界に訪れる変化の波
◎このままでは「医師が足りない時代」がやってくる

3. 不動産投資をする前に知っておきたい予備知識
◎抑えておこう!不動産投資のメリット・デメリット
◎実物資産としての不動産はどうか?

4. 不動産投資の「真実」
◎「年収が低い人でも不動産で稼げる」は本当か?
◎マイホームと投資用物件の購入は同じではない

5. 不動産投資で成果を出すために必要な考え方
◎年収を上げるには、段階を踏む必要がある
◎パートナー選びの鍵は「出口戦略」

6. 業者が言わない不動産投資の成功法則
◎「長期保有で得をする」は間違い?
◎場所はやっぱり「都心限定」なのか?
地域活性化に貢献するのが不動産業者の使命

7. 投資をするだけでは幸せにはなれない

★本日のワンポイントアドバイス☆★
不動産投資を検討する前の5つの質問

〔3〕次回予告(予定):
「今から不動産って間に合うの?」(下)
~人口減少時代の不動産投資とは~

〔4〕今週のQ&Aコーナー:
ビジネスが経営のピンチに!そこから抜け出す方法とは?

〔5〕ニュースのビジネス的着眼点:
掛け声ばかりで実が伴っていない?!働き方改革問題

〔6〕編集後記:
まずは寄付する習慣からつくりましょう?!

【Vol.50】今から不動産って間に合うの?(下)目次
〔1〕イントロ:
不動産投資成功事例:Yさんの場合(40代、医師)

〔2〕本文:
「今から不動産って間に合うの?」(下)
~人口減少時代の不動産投資とは~

1. 不動産業界で「大淘汰時代」が始まる
◎割高物件をつかまされない方法
◎不動産業界で「業界再編制」が始まる兆し

2. 不動産の専門家が予想する「日本の未来」
◎淘汰はどこへ行き着くのか?
◎今後の行方が不動産投資に与える影響

3. 「年収700万円の不動産投資戦略」とはどのようなものなのか?
◎不動産投資も「ハイブリッド型」が有効
◎不動産で利益を得る仕組みとは

4. 稼げる不動産オーナーになるために
◎不動産の「利回り」について知っておく
◎実は銀行の金利は交渉できる!

5. 物件の契約前にどんな選択肢があるのかを知っておこう
◎固定金利か変動金利か?
◎「空室」をリスクヘッジできるサブリースとは?

6. 人それぞれの不動産との付き合い方
◎投資未経験者でも始められる「小さな一歩」
◎不動産は人生と共にある

7. 「仕組み」づくりこそが自由へのパスポート

★本日のワンポイントアドバイス☆★
不動産投資をするための準備段階5項目

〔3〕次回予告(予定):
「やっぱりオーナーになりたい!」
フランチャイズビジネスの成功法則とは?~

〔4〕ニュースのビジネス的着眼点:
「安くて便利」が行き着く先は?

〔5〕編集後記:
顧客とは丹精込めて育てるもの

〔6〕有料メルマガ読者プレゼントのお知らせ

 

参考3:副業で不動産投資ってどうなの?経験者3人にリアルな声を聞いてみた | SR-Editor produced by ソニー不動産

副業で不動産投資ってどうなの?経験者3人にリアルな声を聞いてみた
副業で不動産投資ってどうなの?経験者3人にリアルな声を聞いてみたのイメージ画像

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「副業には最適」といわれながら、ハードルが高そうな印象のある不動産投資。自己資金や借り入れ、法知識や管理ノウハウといったトピックに難しさを感じている人も多いでしょう。

今回は、会社勤めのかたわら不動産投資を始め、物件の運営や売買を軌道に載せている3人に、どのようにスタートさせたのか、不労所得を安定させるポイントなど、リアルな声を集めてみました。

育児休業を2度にわたって取得できたのは不動産投資があってこそ
モツさんは2010年6月から不動産投資をスタート。現在までに17戸の物件を購入しました。2016年の実績では、年間の家賃収入として1,500万円、税金を引いた後のキャッシュフローは年間690万円を実現しています。

「もともと投資に興味は持っていたのですが、勤務先の規定で株式投資やFX、先物取引などはほぼ不可能他に何か資産運用としてできることはないものかと検討した結果、不動産投資を始めることにしました」

初めての物件は現金500万円で区分所有のワンルームマンションを購入。モツさんがローンを借りずに行ったのには理由がありました。

「ローンを組んで手持ちの資金よりも多額の投資ができるのは、不動産投資のメリットです。それもやってみたかったのですが、私は購入する物件の絞り込み、売買の諸手続き、そして物件の管理・運営も未経験。経験もないのにローンを組んで、毎月借金を返済するのは、どう考えても前のめりすぎると思いました。だったら、まずは借金をせずに手持ちの貯金で購入して経験を積んでいこうと考えたのです」

初めて購入した区分ワンルームマンションで退去や入居者募集などの経験を積んだモツさん。この経験をベースに、中古の区分ワンルームマンションを買い増していくかと思いきや、次は区分のファミリーマンションを投資用に購入。これは借金をして物件を購入するためのトライアルだと考えていたそうです。

「多くの方が数千万円の物件を自宅として購入していますよね。そして住宅ローンを返済しています。それであれば、同じような物件を投資用として買うのは練習として最適じゃないか、という思いでしたね」

モツさんはその後、区分ワンルーム、区分ファミリー、区分事務所、戸建て、テラスハウス、一棟アパートや店舗など、さまざまな物件を買い付けていきました。

「たいていは自分の得意な物件タイプに絞るものですよね。私のように『物件の種類は何でもいい』という投資家はあまり見たことがありません(笑)。あえて得意パターンを作らず、多彩な投資スタイルを経験することで視野が広がったと思います。実績を重ねていくことで妻の理解も得られ、不動産投資がますますやりやすくなりました」

現在は不動産投資家のコミュニティにも加わり、交流からも刺激を得ているというモツさん。「精神と時間の自由を獲得すること」を目指しているのだとか。

「男性としてはまだレアケースだと思いますが、育休を2度にわたって取得しました。会社員のキャリアとしては正直マイナスでした。しかし、私はそのリスクを取って家族と過ごす時間、育児の経験、今後について考えを巡らせる時間というリターンを得た――これは素晴らしい、得がたいものです。不動産投投資による安定したキャッシュフローがこれらをもたらしてくれた。私はそう考えています」

アパート

●年収370万円からスタートし、単身者のニーズをくみ取って成功
サラリーマン大家からスタートし、現在は賃貸経営のかたわら大学に通っているOGAさん。不動産投資を思い立ったのは26歳のこと。当時の年収は約370万円でした。

介護福祉士をしていて、手取りは約20万円。この先も給与が上がる見込みはなく、一家がジリ貧になる......という焦りから、不動産投資を思いついたんです。スタートは不動産の勉強から、と言いたいところですが、まずは取り組んでみるのが僕の性分です。売り物件サイトをひたすら見続け購入しました」

最初に買った物件は田園都市線某駅の二世帯住宅。1階にOGAさんご家族が住み、2階を貸して家賃収入を得ようという算段です。

「学生時代からの貯金と妻の貯金を合わせ、1,000万円以下の物件をキャッシュで購入しました。築46年ほどの古い物件でしたが、今考えても割安だったと思います」

2階を貸した家賃収入は12万円。購入前に住んでいた貸家の家賃8万円と合わせて月額20万円が貯金できるようになりました。それまでの貯金は底をつきましたが、安定したインカムゲインは心強い存在に。次なる物件の購入を考え始めたそうです

「年収370万円で審査が通るのかと不安でしたが、不動産会社に相談したところ、手持ちの物件を担保にすることでローンが組めるとのこと。こうして、審査ハードルが比較的ゆるいといわれるノンバンクではありましたが、何とか組むことができました」

不動産投資を始めて9年。3年目で会社を退職して不動産経営一本に注力しているというOGAさん。現在は一棟もののアパートと戸建ての計15棟を所有。1,000万~5,000万円程度の価格帯で購入しているそう。

「僕は戸建てをシェアハウスにして貸していますが、若年層の女性を中心に、確実にシェアハウスのマーケットが形成されています。都心に限られますが、家賃と初期費用を安価に抑え、なおかつ安心・安全に住めるシェアハウスのニーズは高まる一方なんです」

「シェアハウスのメリットは都心部でも高利回りが出せること」とOGAさんは強調します。所有する一棟もののアパートの利回りは15%程度ですが、シェアハウスでは20%以上が見込めるそう。自社管理でコストを抑えつつ、高利回りのシェアハウスをコツコツ増やしていく。それがOGAさんの戦術なのです。

「自社管理を選択したのはコスト面もさることながら、スパイスのきいた賃貸経営ができるからです。管理会社では一律のサービスになってしまいますが、僕はアパートでもシェアハウスでも初期入居費用・保険はなし、家電とインターネット完備といった、現代の入居者に刺さるサービスを実現しています。そこまでフットワーク軽くできるのは自社管理であってこそです」

●築古木造アパートに絞って堅実に進める。現場主義の不動産投資
SEとして働いていた川崎大家さんが不動産投資を始めたのは、長時間労働の会社員生活を脱却し、給与に代わる収入源を模索していたため。株式投資にFX、物販などにトライした結果、継続して収益を上げられる不動産投資に絞ったそうです。

まずは関連書籍を読み込んで勉強を始めたという川崎大家さん。50冊以上を読破し、有料のセミナー、勉強会にも参加。先輩大家さんに積極的に質問をして知識をストックしていったそう。

1棟目の物件はキャッシュ(貯金)で購入し、2棟目からはノンバンク融資、信用金庫、銀行のフリーローンなどを駆使して資金調達。投資を始めて8年目の現在、5棟26室を所有し、年間家賃収入は1400万円。表面利回りは16%をマークするに至りました。

川崎市から2時間圏内の郊外で、中古の木造アパート1棟ものというスタンスに落ち着いていますが、それまでは区分所有やRCなども見ていました。物件の選定はとにかく数を見るのが大事。『週に1戸以上』をノルマに、とにかく多くの物件を見て目利き力を高めました。

同じ築20年でも程度の良し悪しがわかったり、本で仕入れた見るべきポイントを実際に確かめる事で多くの気づきを得られたりと、収穫は多かったですね。いろいろな物件を見ることで、『築古木造』という現在のスタンスに自然と落ち着いていったように思います。現地に足を運ぶことを重ね、不動産会社の営業担当と知り合うことで、『築9年・利回り15%以上』のお宝物件を購入できたこともあります」

不動産投資で安定した収入を獲得し、ついには会社員生活を卒業。伸るか反るかの投機ではなく、あくまで「投資」。スモールスタートでコツコツ進めることを川崎大家さんはアドバイスしてくれました。

「大きな借金をしてダメな物件を買ってしまうと本当に無残です。そうでなくても、想定外の急な出費はつきもの。手元資金を残しつつ、余裕を持って購入しなければ本当に怖いと思います。最初は戸建など小さな物件から始めるべきでしょう。大きな物件は、後でいくらでも購入できます。遠回りに見えるかもしれませんが、不動産投資で最も重要なのは『破たんしないこと』なのですから」


今回のケースは、いずれもそれぞれが自分なりに分析を重ねたからこその成功例。同様に進めたとしても必ずうまくいくわけではないので、不動産投資を検討する場合は自己判断で行いましょう。

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取材・文:佐々木正
ライター/編集者。有限会社キッズファクトリー代表。情報誌、ムック、Webを中心として、フード、トレンド、IT、ガジェットに関する記事を執筆している。

編集協力:有限会社ノオト

 

参考4:不動産で「月70万以上」稼ぐ男が教える「不労所得ができる」不動産投資6つのルール | ZUU online

不動産で「月70万以上」稼ぐ男が教える「不労所得ができる」不動産投資6つのルール
中古ワンルーム投資(1)
ZUU online編集部
ZUU online編集部
2018/04/22
アルファインベストメント
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2004年に安全性を重視して中古マンションへの投資を始め、現在は15戸のマンションを保有、毎月手取り70万円の不労所得を得ているという著者。なぜ新築よりも中古ワンルームを勧めるのだろうか? 「不動産投資が不労所得の柱となり得る最適な方法」を実現するために、著者が守るべきとして挙げる6つの項目とはなんだろうか。

(本記事は、台場史貞著書『私が東京の中古ワンルーム投資で自由な人生を手に入れた方法』=秀和システム、2018年3月7日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

【関連記事 『中古ワンルーム投資』】
・(1)不動産で「月70万以上」稼ぐ男が教える「不労所得ができる」不動産投資6つのルール
・(2)15戸のマンションを保有する著者直伝、「不動産会社選び」7つのポイント
・(3)「2棟目、3棟目はどうする?」中古マンション投資のプロが教える不動産投資「拡大」のコツ

私が東京の中古ワンルーム投資で自由な人生を手に入れた方法
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)
投資に興味のない人と賢明な投資家の違い
●目線をどこに向けているか
まず、投資に興味のある人とない人の違いについて考えてみましょう。

投資に興味のない人と賢明な投資家の考え方の大きな違いは、目線をどこに向けているかの違いです。

投資に興味がない人は、現在の自分が立っている居場所のリスクを考えることなく、目の前の夢を優先して実現しようとします。それで大きな問題がなければいいのですが、いまは、むしろ若い人のほうが、そのリスクを真正面からとらえているように感じます。40代、50代以降の人のほうが、これまではなんとかなってきただけに、この状態のままで定年を迎えられそうと思っているのかもしれません。

●賢明な投資家の目線
それに対し賢明な投資家は、現状の不安定さを理解した上で、目先を未来に向けて、未来の夢を実現しようとします。

目の前の小さな夢だけを追っていたのでは、大きな未来の夢をしっかりとつかむことは不可能です。

「未来の夢だけを追いかけろ」というのではありません、少しだけでも未来に目を向けることからはじめませんか?

私なりに不労所得を定義してみた
●大家業は不労所得の王道
不労所得といっても、まったく何もすることなく、お金が入ってくることはあり得ません。

不動産投資家のなかでも、大家業が得る家賃収入は一般に不労所得といわれていますが、その不動産投資でも、購入しようとする物件の確認やローンの相談、確定申告などの作業があり、正確には不労所得というより”少労働所得”といったほうがいいかもしれません。

ただし、少労働所得といっても、厄介な入居者付けや苦情対応、集金といった管理業務は低価格で委託することができます。そのため、労働・作業として多くの時間を割くことはありません。だからこそ、大家業は不労所得の王道となっているのです。

大家業をしている人には、管理を自分でやる人もいます。いわゆる自主管理です。しかし、私なら絶対に委託する方法を選択します。なぜなら、自主管理をすると、不労所得ではなくなってしまうからです。

管理を請け負うということは、どういうことでしょうか。たとえば、入居者に「鍵をなくしたので合鍵をもってきてほしい」といわれれば、夜中でも対応しなければなりません。そうなると、家賃収入を得ていても、それは労働の対価でしかありません。

なお、好きな趣味のような仕事で収入を得られる場合は、全体に占める時間の割合がそれほど高くなければ、それも不労所得に加えてもいいでしょう。働いている時間のうち、趣味に使うような感覚でいる時間を割り引けば、十分、少労働所得ということができるからです。

不労所得はメインとサブをもつのが基本
不労所得のメインは、やはり安定的でまとまった金額が得られやすい不動産投資が基本となります。ある程度メインの不労所得の見通しがついたら、次はサブの不労所得の確保をめざしましょう。

サブは不動産投資に関連した派生収入でも、まったく違った収入でも構いません。不動産投資に関連した派生収入とは、たとえば、他の人に不動産投資のイロハから教えていくようなことです。コンサルティング料とかアドバイス料といった収入が得られることになります。

少ない労働力で効果の高い収入を得られることが理想ですが、収入は少額でも構いません。いまは細い柱でも、いざ本腰を入れたときに太くできればいいのです。

また、サブ収入は自分の好きな趣味のような仕事でも考えることもできます。それなら、どんなに時間を費やしても働いている感覚がなく理想的です。好きなことをして収入を得ることができ、それに没頭することで大きな収入となれば、本業にすることも不可能ではありません。ただ、それは不動産所得というメインの不労所得があってこそ成立するということを忘れずに!

株式投資は安定的な不労所得には不向き
不労所得には安定性が何より大事
投資にはいろいろな種類・方法があります。そのうちの不動産投資以外の投資の代表格である株式投資について、不労所得としてふさわしいかどうかを考えてみましょう。

株式投資は、社会勉強として少額で実際にやってみることは必要であり、大切なことであると思います。私も過去には1,000万円程度を株式投資で運用していました。

ですが、不動産の購入資金を確保する目的もあり、いったんはほとんどすべてを売却しました。

私は現在でも、月に1万円程度は株式投資を続けています。しかし、自分の経験上もいえますが、株式投資は安定的に日々の生活費を確保するには不向きです。極端な言い方かもしれませんが、今日1,000万円の価値があったとしても、明日にはゼロになってしまう可能性もあるからです。

最近インターネットで見た記事に、「株式投資者全体の10%の人が、すべての株式投資者の利益を享受している」と書かれていました。単純にいうと、株式投資では、ほとんどの人が安定的には儲かっていないということです。

株式投資不労所得の重責を担ってもらうには、これでは安定性がなさすぎるどころか、手取り収益がマイナスになる可能性も高いということです。

●銀行や証券会社にとっては重要な収入源だが……
投資信託もFXも外貨預金も、手数料で稼ぐ銀行や証券会社にとっては、重要な安定した収入源です。取引する人の数と取引する回数が多ければ多いほど、安定的に手数料収入が入ってくることになります。ところが、投資者にとっては、リスクの高い不安定な収入でしかありません。

たとえ有名な銀行が推奨していても、確実に大きな収益が上げられる銀行の商品はほとんどありません。極端にいえば、銀行は投資者が安全に投資できる案件を薦めるのではなく、投資者にリスクだけを負わせて、手数料の高い案件を推奨しているとしか思えません。

最近の貸し出し金利の低さから、銀行が本業で稼ぐことが困難になってきているのが主な原因だと思われます。

不労所得の柱は不動産投資で確保する
不労所得の柱となる不動産投資の方法
不労所得を得るメインの柱は不動産投資しかありません。

ただ、不動産投資といってもさまざまな方法があります。そのなかで、安定的に収益を上げることができ、極端にリスクが少ない投資方法となると限定されます。収入の振れ幅が少なく、大きな危険性を排除したものでなければならないからです。

結論から申し上げると、以下の6項目を守った不動産投資が不労所得の柱となり得る最適な方法です。

(1)売買を行って利益を得る(キャピタルゲイン)のではなく、家賃収入(インカムゲイン)を目的とした投資をすること(大家さんをめざす)
(2)東京23区内(神奈川県の一部も含む)で投資をすること
(3)新築物件でなく、新耐震基準を満たした中古物件を狙うこと
(4)投資効率の高いワンルームマンションを1棟買いせず、場所と築年数を分散して投資すうること
(5)投資額の少ない投資初期段階を除き、借入金は投資額全体の50%以下をめざすこと(最終的に目指すのは借金ゼロ)
(6)信頼の置ける管理会社と手を組むこと

すでに億レベルの資金を保有している人は、別の投資方法があると思います。ですが、サラリーマンが不動産投資で不労所得の拡大をめざす場合は、勉強すればするほど正解はこの6項目を守った方法に集約されてくるのです。

ですから、何年もの長い時間をかけて不動産投資を100%に近く理解することも重要ですが、私は最低限の守るべき項目を守って、少しでも早くはじめることのほうが重要であると思います。はじめるリスクも確かにありますが、この6項目を守りつつ、“安全サイド”に大きく振った不動産投資は、はじめないリスクのほうが大きいと考えるからです。

●不動産はインフレにもデフレにも相続にも強い
この6項目に、「不動産投資のメリットの大きさを理解して取り組む」ということを加えてもいいでしょう。

不動産は現物投資であるため、預貯金と比べてインフレに強いことは間違いありません。また、物価が下がるデフレに対しても、家賃の安定性という面で強みを発揮します。物価が下がるのと同じようには家賃は下がらず、不動産投資家・大家が得られる家賃収入も減少しないということです。

そして、最近の相続税の見直しに対しても、評価額は概ね半分以下となるため、相続財産の額の減少につながり、節税が期待できます。

こういったことを踏まえれば、資産のポートフォリオに不動産が組み込まれていないことは、考えられない状態でもあるのです。違った見方をすれば、安全と思われる預貯金だけで資産をもっていることは、実は大きなリスクがあるともいえるでしょう。

資産形成はスピードと安全性で判断する(高速道路は不労所得の獲得法、スピードは借金)
車で目的地まで早く到着するには、渋滞する一般道を避けて、信号で止まることのない高速道路を利用する必要があります。

ところが、もっと早く目的地に着くために、時速200キロで走行したらどうなるでしょう。道交法違反で捕まるリスクや交通事故を起こすリスクが高くなります。

ここで、ちょっと見方を変えて、高速道路とは不労所得を獲得するための手法であり、スピードとは借金の額と考えてみたらどうなるでしょう。

目的地には早く着きたいものの、それよりも安全に着くことのほうが重要なことがわかります。

時速200キロで走り続ければ、おそらく何人かは目的地に着くまでに大事故を起こしてしまうことでしょう。あなたはそれに人生をかけることができますか?

もともと不労所得の獲得の目的は、将来の安定性の確保にあったはず。スピードを出しすぎて不安を抱えることになってしまっては、本末転倒です。

つまり、高速道路に乗ることは必要だとしても、時速100キロの交通ルールは守らなければならないということです。

地方に住んで東京を買う(1) これが不労所得の“最短・最安全”コース
●なぜ東京がいいのか
不労所得を獲得する最短・最安全コースはどのようなものか。

私は、「地方に住んで東京のマンションを購入すること」がいちばんだと考えています。その手法をいくつかの角度から検証してみましょう。

私は愛知県に住んでいますが、15戸(室)ある投資用マンションは、すべて東京か神奈川にあります。購入の機会があるごとに上京しますが、管理はすべて管理会社にお任せです。

よく家賃に対して5%前後の管理費(私の場合は、1戸当たり3,000円程度)を払うのがもったいないから、自分で管理するという人もいます。しかし、少ない戸数を管理する効率の悪さ、その業務の大変さから間違いなく割に合いません。

夜、鍵をなくしたと入居者から連絡が入ったら、すぐ対応できますか? そんな対応をしていたら不労所得ではなくなってしまいます。

管理費がムダと考えるより、管理費の分も余分にマンションで稼ぐほうに力を注ぐべきです。

●土地勘には代えられない投資メリットが東京にはある
また、地方では、「地元に比べ土地勘がないので、離れた場所で買うのは心配だから地元を選択します」という人もいます。ですが、土地勘には代えられない投資メリットが、東京にはあります。

そもそも、生活する上での土地勘と、投資家としての土地勘は違うのです。それは、私が東京に住むなら、競争が激しく家賃の安い北区や足立区に住みますが、投資家としては新宿区や港区の物件を買うのに似ています。

投資家としての一歩を踏み出し、投資家としての土地勘を養うなら、その土地勘を東京で一から構築してください。結局それが最短距離だと考えます。

これは個人的な事情ですが、私の住む愛知県から東京まで、名古屋駅から東京駅までの所要時間は1時間40分程度。実際に愛知県と東京を移動することは、マンション1戸の購入に対して2回ほどです。

そして、それを可能にしたのは、マンションの売買や賃貸の仲介を一括して行う管理会社の存在なのです。

逆にいえば、管理会社の選択さえ間違えなければ、自分がどこに住んでいるかは問題ではありません。

地方に住んで東京を買う(2) なぜ地方を買うのはやめたほうがいいのか
●人口の減る地方でアパート経営が盛んなのにはわけがある
次に、なぜ地方で買うのはやめたほうがいいのか。この観点から考えてみましょう。

地方でのアパート建設が異常なスピードで進んでいますが、こういった建設ラッシュの背景には二つの大きな理由があります。

(1)相続税基礎控除の減額

一つ目の理由は、相続税基礎控除の減額です。2014年12月までは「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」だったものが、2015年1月以降の相続からは「3,000万円+600万円×法定相続人の数」になったのです。法定相続人が2名の場合は、7,000万円から4,200万円への大幅な減額です。

この金額だと、大金持ちでなくとも税金負担が気になるはずです。もし預貯金で相続した場合は、かなり税金を払う人も出てくるでしょう。

ところが、不動産での相続の場合は、預貯金と違って財産の評価額が大きく下がります。そこで、地方でもアパート建設が急ピッチで進んでいるのです。つまり、税金のことだけを考えれば、アパート経営は正しい選択ということができます。

(2)低金利の長期化

二つ目の理由は、低金利の長期化です。金利が低くなると必ずといっていいほど不動産投資が活発になり、不動産価格も上昇してきます。不動産は価格も高いため、ローンを組まなければ、なかなか先に進むことはできません。だからこそ、不動産価格が上昇気味で金利の低い時期にアパートを建てようという動きも活発化するのです。

ローンを組んでも家賃で返済し、いつかは自分のものになり、あとは家賃が入ってくるだけ……。でも、地方のアパートでは、その方程式は成り立ちません。その理由の一つは、次に触れるサブリースの問題があるからです。

●地方での新築不動産投資が危険な理由
大手の新築のアパートやマンション供給会社は、低金利の長期化もあって大きく業績を伸ばしています。しかしその裏で、オーナーは空室に悩まされ、設定した家賃を下げざるを得なくなり、そのうえ修繕費を追加で要求される事態となって破たんするケースが、あとを絶ちません。

地方の地主を中心とした不動産投資家が新築物件に手を出してしまう背景には、新築業者には“最終兵器”があるからなのです。それは「○年間一括サブリース保障」というシステムです。

サブリースというのは、家賃の10%程度の手数料で空室であっても家賃を保証し、常に一定の金額がオーナーに支払われるシステムです。しかし、一見、初期の家賃が永久に継続するかのような感覚に陥りますが、家賃は空室が増えてくれば必ず見直しが入ります。そのうえ家賃を下げづらくするために、改装の提案をして、追加の資金を要求してくる業者もあると聞きます。

また、サブリースの金額の見直しについて業者に根拠となる資料を要求しても、メールで回答を要求したとしても、まともな返事がくることはまずありません。回答はいつも、多くの業者が「セミナー会場でお答えさせていただきます」なのです。

私は証拠を記録として残したくないから、会場で口頭にて説明するという手法をとっているのだと思っています。

つまり、相続税基礎控除の見直しや金利の低下により、地方でも不動産投資は盛んになってきているのですが、大手の新築供給会社がリスクをとることはせず、購入したオーナーにすべてのリスクを押しつけて、自分だけ生き残ろうとしているのです。

地方に住んで東京を買う(3) 東京の中古物件を買う
●地方の土地勘よりも東京の収益を重視すべき
地方を離れたことのない人にとっては、東京に対する土地勘のなさはやはり気になるようです。

実は私は愛知県の大学を卒業し、愛知県外で勤めたことは一度もありません。しかし、投資用のマンションは東京エリアにしか保有していません。

極端な話をすれば、土地勘があれば得られる収益の高い地方物件よりも、東京の23区の中心よりの駅近物件という定型的な項目だけで探した東京の物件のほうが、ほとんどの場合においてトータルの収益は高いと思われるからです。

そして、東京の土地勘を自分のなかでつくっていくには、それほど時間はかかりません。東京は広そうに思えますが、2時間も歩き回れば、中心的な購入エリアの端から端まで歩くことができる程度の広さなのです。主要なポイントを電車で回っても、それほど時間がかかるものではありません。

東京には土地勘がないという壁を前にして先に進まないのは、収益を確保するという意味では本当にもったいないことです。

●地方に住んでいる人のほうが、東京に投資するには有利
投資用マンションの地震に対するリスクは、1981年以降の新耐震基準で建てられた物件であれば問題はほとんどないといわれています。しかし、資産のもう一つの柱である自宅についてもリスクを考えなければいけません。

よく投資用マンションの地震のリスクについて、大きな問題と考え、購入を躊躇している人にかぎって、自宅の地震保険に入っていなかったりします。

むしろリスク管理の面でいえば、保有資産が分散できる、地方に住んでいる人のほうが有利です。もし東京で地震が起こったとき、自宅の心配も同時にしなくていいのは、地方に住んで分散できているからこそのことです。

●中古は価格がこなれていて、東京では賃貸でも需要が高い
では、なぜ東京の新築ではなく、中古かつワンルームタイプがいいのか。

まず、購入する側としては、はじめての投資でも価格が“こなれている”からです。ごく平均的な価格でいうと、東京の中古ワンルームは1,000万から1,500万円ほどです。これくらいの金額であれば、決して楽に貯められるとはいいませんが、堅実なサラリーマンなら貯められる額です。毎年、200万円の貯金を5年間。

その金額に貯蓄が満たない場合はローンを組むことになります。そうなったとしても、大きな額ではありません。つまり、これから不動産投資をはじめる人にとって中古ワンルームは無理の少ない金額なのです。

新築物件のように返済が大きな負担になると、普通に投資してもキャッシュフローを生み出すことはできません。その点、中古のワンルームは大きなリスクを抱え、無謀にも飛び込んでいくような投資ではないのです。

一方、投資して得られる家賃収入についても、東京であれば立地の判断を間違えないかぎり、賃貸需要には根強いものがあります。中古ワンルームで想定される若い人たちの賃貸需要は、おしなべて地方より東京のほうが高いのです。

●地方に住んでいても、優秀な管理会社と手を組めば問題なし
地方に住んで東京に投資マンションを買うと、管理などで何回も上京しなければならないと思っている人も多いでしょう。

しかし、優秀な管理会社と手を組めば、管理面で上京しなければならないことは実際には皆無です。緊急に対応しなければならないことは、処理後に報告をもらえますし、相談すべき内容は電話で済みます。

サラリーマンは本業に徹し、購入後は手を煩わされないことをいちばんに考えるべきです。購入後は管理会社に丸投げすればいいのです。そういう意味でも、地方に住んでいることが投資をする際にマイナス要因になることはありません。

台場史貞(だいば・ふみさだ)
1956年、愛知県瀬戸市出身。3度の転職しながら4つの会社を経験。バブル期の前後当時”財テク”と言われていた金融商品を中心に株式・金投資を交えて運用を開始、2004年には安全性を重視した中古マンション投資を開始した。現在15戸のマンションを保有し手取り70万円/月以上の不労所得を得、2012年に税金対策として妻を社長としたサブリース会社を設立。日本財託主催のセミナーにオーナーとして100回以上参加、相談に来た方を幸せに導くことをライフワークとして活動中。

 

参考5:不動産投資をするサラリーマンが知るべき最低限の知識を真面目に書いた。 | 草食系大家

不動産投資をするサラリーマンが知るべき最低限の知識を真面目に書いた。

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ここでは、不動産投資が株やFXと比べてどんな点が優れており、なぜ一般的なサラリーマンこそ最適なのか解説しています。

「銀行に100万預けても1年後に8円ほどしか受け取れない」という悲惨な現状において、不動産投資は正しく運用すればとても心強い資産。

32歳で2軒の物件を所有する大家歴2年のぼくが「サラリーマンの不動産投資論」を徹底的にお伝えしますので、ぜひご覧ください。

この記事はこんな方にオススメです。

銀行にお金を眠らせておくことに漠然とした不安を抱えている。
なぜ不動産投資がサラリーマンに最適なのか詳しく教えてほしい。
投資に興味はあるものの、どんな投資が優れているか見当がつかない。

それでは、さっそく「なぜ不動産投資がサラリーマンに最適なのか?」という部分について話します。

 

もくじ [非表示]

サラリーマンが不動産投資に最適な3つの理由
1.融資が受けられる
2.土日休みで取り組める
3.他人の力を活用できる
サラリーマンの不動産投資家にオススメの物件タイプは?
1.ボロ戸建(=中古戸建、築古戸建)
2.区分マンション
3.一棟アパート
サラリーマンが不動産投資する上で失敗しないポイントは?
1.他人に任せきりにする
2.未来を勝手に予測する
3.木を見て森を見ず
サラリーマンの不動産投資家の勉強方法は?
1.書籍を読む
2.セミナーに参加する
3.業者から資料請求する
最後に:なぜ不動産投資は優れているのか?
中村ひろき
最新記事 by 中村ひろき (全て見る)
サラリーマンが不動産投資に最適な3つの理由

まず、多くの人が「不動産投資は大富豪しかできない」と思い込んでいます。

しかし、単なるサラリーマンのぼくが「32歳で2つの投資用物件を所有している」という事実があります。

しかも、5年前までは全財産が1,900円の絶望を味わっていたにも関わらず、です。

それこそがサラリーマンこそ不動産投資をするための最強属性である動かぬ証拠。

なぜ最強属性なのか。ここでは3つに分けて理由を説明します。

 

1.融資が受けられる

なんといってもコレが最大の理由。

親から遺産相続した人は除き、ポンと数百万〜数千万の現金を出せる会社員は滅多にいないでしょう。

つまり、ほとんどの人はお金を借りて不動産を購入することになるというわけ。

(そんなぼくも、最初に買った280万の物件を払う自己資金すらなく、300万の融資を受けた超弱小大家です。)

じゃあ、銀行って、誰にでもお金を貸してくれるのか。もちろん答えはNOです。


銀行マン
社会的信用のある人にしかお金は貸せませんよ!

コレが銀行の言い分です。

じゃあ「社会的信用のある人」って、どんな人だろうか。

銀行のホームページをみると、ローンの利用条件はこんなふうに書かれています。

満20歳以上の方
安定した収入のある方で、前年度税込み年収200万以上の方

つまり、この条件を満たした人を社会的信用のある人と定義づけています。

さて、コレを見て多くの人はこう思うんじゃないでしょうか。


初心者
年収200万あればいいの?意外と低いなぁ。

そう、金融機関って、年収の金額そのものよりも安定性を重視しているんですよ。

一般的な金融機関は、ある半年間だけ7,000万稼いだ一発屋芸人よりも、継続して月15万稼ぐフリーターの方が、


銀行マン
ちゃんとお金を返済する能力があるだろうな。

と判断するのです。

つまり、収入安定性が高いサラリーマンこそ、不動産投資を始められる最強属性というワケ。

 

2.土日休みで取り組める
不動産投資を始めたいと思う人のほとんどは、


初心者
働かなくても定期的に入ってくる収入がほしい!

という動機があるでしょう。

でも、そのために多くの時間を捻出できないのがサラリーマンの現実。

そんなぼくも正真正銘のサラリーマンですが、

平日の空き時間→ネットで物件探し
土日の空き時間→現地へ物件見学

というタイムスケジュールで活動しています。

土日休みのサラリーマンでも十分可能という点で、不動産投資は「サラリーマンに向いている」のです。

「物件探しや管理さえやりたくない」という方は、記事の後半で紹介する業者さんとマッチングすれば、それさえも放棄することができます。

つまり、ほとんど労力を使うことなく不労所得を得ることができてしまうんですね。冗談抜きで。

 

3.他人の力を活用できる

こちらも毎日忙しいサラリーマンに朗報。

不動産投資は、各分野の専門家にお任せできるシステムが揃っています。

税金のことは税理士に任せよう
法律のことは弁護士に任せよう
入居者の募集は不動産業者に任せよう
クロスの張替えは大工さんに任せよう
家賃の集金は管理会社に任せよう

なんなら「物件探し」さえも、不動産業者に探してもらうことが可能なのです。

やるべきことは多岐に渡りますが、それぞれに専門家がいることは不動産投資の大きな強みです。

ただし、いくら専門家の力を借りるといっても、最低限の知識を身につけることは大事ですけどね!

 

サラリーマンの不動産投資家にオススメの物件タイプは?
ひとくちに「不動産」といっても、近所の駐車場からハワイのコンドミニアムまでいろいろあります。

たくさんの種類の中から、サラリーマンはどんな不動産が投資対象としてふさわしいのでしょうか?

ここではサラリーマン投資家が現実的に手を出しやすい3つの物件タイプを紹介します。

 

1.ボロ戸建(=中古戸建、築古戸建)

ぼくがイチバン得意とするのがこれ。

「格安のボロ家をそれなりにリフォームして貸す」という方法ですね。

築30年以上で、ときにはシロアリや傾きのある物件も手がけるので、それなりに根性が必要です(笑)

DIY好きの人なら楽しめますが、なるべく手間をかけたくない人は向いていないかもしれません。

年収300万台の人でもチャレンジできるのが最大の利点です。

 

2.区分マンション

こちらは「マンションの一部屋を購入して貸す」という方法。

サラリーマン投資家に最も多いタイプで、情報もたくさん集めることができます。

ただし!手軽なイメージのある反面、不動産投資について無知なままトライして失敗する人も多数います。

営業マンの言いなりにならないように、まずは書籍や不動産業者の資料を集めてシッカリ勉強してください。

区分マンションの資料はプロパティエージェントやRenosy(リノシー)が配布しています。

無料でDVDや書籍がついてくることもあるので、公式HPを見てみてください。

なお、区分マンションは収入の安定したサラリーマンであれば、年収400万台からでも十分チャンスがあります。

都内でも多数セミナーが開催されていますので、興味のある方はこちらをどうぞ。

31歳で2軒所有の現役大家がおすすめする不動産投資セミナー3選

3.一棟アパート

年収500万以上の安定した収入があるサラリーマンにぜひトライしてほしいのがコレ。

家賃収入が多いため、家賃収入がどんどん積み上がっていくのが最大の利点ですね。

本や雑誌などのメディアで露出している有名大家も、実はほとんど一棟モノ所有者です。

こちらもカギとなるのは「一に情報収集、二に情報収集」です。

シロウトがいくら必死に物件サイトで一棟モノを探しても、まぁ〜〜〜見つかりません。 心が折れます。

一棟モノに強い業者は、新築ならエイムプレイスやアイケンジャパン、中古ならケリーバックスがあります。

一棟モノを専門に扱う業者は数が少ないので、興味がある方は資料を集めてみてください。

情報が少ないと視野が広がらず、営業マンの言われるままにクソ物件を買わされて、再起不能になるのがオチですからね・・・。


ひろき
さて、あなたの年収でチャレンジできるのはどんな物件タイプ?

サラリーマンが不動産投資する上で失敗しないポイントは?

ここまでメリットばかり解説してきましたが、不動産投資にはもちろん失敗やリスクが伴います。

しかし、不動産投資に失敗するときのパターンって、実は決まりきってます。

このパターンさえ知っておけば、取り返しのつかない失敗なんて、するほうが逆に難しいくらい。

そのパターンは次の3つです。ぜひ頭にいれてください。

他人に任せきりにする
未来を勝手に予測する
木を見て森を見ず

では、1つずつ解説しましょう。

 

1.他人に任せきりにする
先ほど「不動産投資は専門家にお任せできるシステムが揃っている」と言いました。

しかし、丸投げにするのではなく、各分野の知識を浅く広くおさえておく必要があります。

これによって起こる失敗は、次のような事例があります。

業者から紹介された物件を1億円で買ったが、実際は4,000万の価値しかなかった。
ボロ家をリフォームしたら400万かかったが、実際は70万で抑えられる内容だった。
大学の近くにアパートを建てたが、その数ヶ月後に大学が移転して空室を埋められなくなった。

これらの事例は取り返しがつかないことが多く、最悪の場合は物件を手放して自己破産することもあります。

ただ、実際は「土地の相場」や「大学の移転情報」なんて、自力で調べればすぐにわかる情報ですよね。

初歩的なリサーチを怠って不動産投資から去る人はとても多いのですが、非常にもったいないことです。

なお、これらの情報は下記のサイトで楽しく調べられます。興味のある方はどうぞ。

参考記事:ゆるく不動産投資を楽しむために必須!おすすめ便利サイト10選

 

2.未来を勝手に予測する

営業マン
この物件は2020年まで必ず値上がりしますよ!
業者さんから物件を紹介される場合、このようなセールストークを聞かされることは日常茶飯事です。

まぁ、しょうがないです。向こうは物件を売ることが唯一の仕事ですから(笑)

問題なのは、それらの「勝手な未来予測」を鵜呑みにしてしまうことです。

金利は上がるのか。インフレになるのか。年金はなくなるのか。

ドラえもんでもいない限り、本当のところは誰にもわからないはずです。

不動産投資で大切なのは、未来を予測するのではなく、未来がどう転んでも大丈夫な物件を買うこと。

そのためには、景気や天災によって需給バランスが崩れにくいエリアの選ぶことが大切になるのです。

 

3.木を見て森を見ず
「木を見て森を見ず」という慣用句の意味を知っていますか?

ざっくりといえば「物事を細かい部分にとらわれて全体を見落とすこと」です。

不動産は2つとして同じものは存在せず、面積・築年数・間取りなどいろんな要素によって成り立っています。

それらを全部ひっくるめて価値があるか判断しないと、非常に危険だということですね。

これによって起こる失敗は、次のような事例があります。

南向きだったので購入したら、目の前に高いビルが建っていて日当たりが悪かった。
相場より格安だったので購入したら、周辺に暴力団の事務所がたくさんあった。
駅徒歩1分だったので購入したら、線路の騒音と振動がひどくて入居者が決まらない。

これらの事例は「完璧な物件はない」というシンプルな原則さえ知っていれば防ぐことができます。

営業マンが物件の欠点をわざわざ指摘してくれることはあまり期待できません。

よって、不動産投資について高度な知識は不要ですが、浅く広く全体を見渡すことが大切なのです。

 

サラリーマンの不動産投資家の勉強方法は?
さぁ、現在2軒の戸建てを所有しているぼくは、どこで知識やノウハウを吸収したのでしょうか?

ここでは、時間の限られたサラリーマンが不動産投資を学ぶ最強の方法をお教えします。

え?休みが日曜日しかない?子育てがタイヘン?

大丈夫です。絶対大丈夫。

正社員勤務
自営業の治療院経営
ブログを2つ運営
不動産投資
シェアハウス運営

5足のわらじを履いているぼくでも、スキマ時間で物件買えちゃったんですから!

というわけで、多忙なサラリーマンに必ずトライしてほしい勉強手段を3つにまとめました。

それぞれにオススメする明確な理由がありますから、必ず全て実行してください。

 

1.書籍を読む

不動産投資を筋トレに例えると、書籍は「ストレッチ」です。

実際にセミナーや物件見学へ足を運ぶ前に、基本的な知識をたくわえて準備運動しましょう。

書籍は、著者が試行錯誤をくりかえした知識やノウハウを、たった1,500円程度で享受できるコスパ最強ツール。

ここに先行投資ができない人は、不動産どころか投資自体向いていないので撤退した方が良いでしょう。

不動産投資の書籍は、いろんな立場の人が書いています。

税理士
不動産業者
サラリーマン大家
ファイナンシャルプランナー

などなど。

誰が書くかによって内容はかなり違ってくるので、浅く広く読むことが大切。

ぼくが過去に読んだ本の中でおすすめできるのはこちら。どれもサラリーマン投資家向けの内容です。


不動産投資本を60冊以上読んだ私がおすすめする超入門書ベスト5

2016.12.01

2.セミナーに参加する
筋トレに例えると、セミナーは「スポーツジムに通う」ようなもの。

同じ目的をもった仲間ができるし、講師に直接質問することもできます。

ぼくは人見知りなのでビビってましたが、今思えば不動産業界のヒトに慣れる最高の訓練でした。

実際に物件を探すときには、多くの業者さんと関わらなきゃいけないですからね。

有料と無料のモノがありますが、時間さえ許せばどちらも参加したいところ。

なぜなら、主催者がどのような意図で主催しているのか見抜くことがすごく大切だから。

(どういうセールストークで、どんな物件を買わせようとしているのか)

こういう意図を探るクセをつけることが、不動産投資でカモられないための秘訣なのです。

 

自分に合ったセミナーを探すには、最近リリースされたLIFULL HOME’Sの不動産セミナー検索がとても便利。

全国で行われる膨大な数のセミナーを検索できるので、大都市以外にお住まいの方にもオススメですよ。

 

3.業者から資料請求する

意外と知られていないのがこの方法。


初心者
セミナー行きたいけど、なかなか時間が取れない!

という多忙なサラリーマンは、この方法でいろんな業者から情報を吸い取りましょう。

たいてい無料でDVDや書籍までついてくるので、勉強初期にはかなりオイシイ資料です。

市販の書籍と比べたら内容は薄いですが、なにより初期は「多方面から情報を収集する」ことが必須。

どんな物件を買うか決まってないなら、多くの業者から資料をかき集め、まず不動産業界の全体図を眺めましょう。

一棟モノは新築ならアイケンジャパンやエイムプレイス、中古ならケリーバックスが強いですね。

また、区分マンションはプロパティエージェントやRenosy(リノシー)も資料や書籍がもらえます。

(上の写真はアイケンジャパンの資料。卒業アルバムみたいでビビりますよね。)

特典は業者さんによってさまざまなので、公式ホームページを確認してみてください。

 

最後に:なぜ不動産投資は優れているのか?
28歳のときに全財産1,900円の絶望を味わったぼくは、なぜ不動産投資を選んだのでしょうか?

その理由はあらゆる投資の中で不動産投資だけが国から優遇されているからです。

株やFXをやりたくて銀行へ出向いても、1円足りともお金を貸してくれることはありません。

しかし、不動産投資だけは、事業として扱われるために合法的にお金を借りられます。

「誰かの住まいを提供する」という行為自体が、国の経済を回すと捉えられているからです。

家賃収入が月々のローン返済額を上回れば、入居者さんに借金を返済してもらえるようなモノ。

なかなか融資の下りない自営業やフリーランスには難しいことなので、サラリーマンで安定的な給与がある方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

そいではまた〜〜!!

不動産投資を学び始めたばかりの方はこちらもどうぞ。